手掌多汗症と洗濯物~
多汗症と布
●常に湿る手
多汗症マンガには、手掌多汗症で手が湿っているため、洗濯物が乾いたかどうか判断がつかなくなってしまった人物が描かれています。
●発汗作用と脳の関係
ところで、汗はどういうメカニズムでかくのでしょうか?その鍵は私達の「脳」が握っているようです。
・体温調節のための発汗
発汗は体温を下げる際にとても重要な役割を果たしてきました。体温調節は、脳の一番奥の方にある「視床下部」と呼ばれる部分で制御されます。体温調節のための発汗も、視床下部が担っていると言われています。
・グリップ力を保つための発汗
手のひらと足の裏の汗は、体温調節とは異なる役割も担ってきました。手工芸品、紙の取り扱い、スポーツなど、さまざまな活動を行うとき、手に水分が保たれていることは重要です。手のひらや足の裏の汗は、体温調節とは異なり、皮質、大脳辺縁系、および交感神経(戦うか逃げるか)の感情に関与する部位で制御されているようです。
同じ「発汗」でも、汗をかく部位によっては、少しだけ制御する脳の部分が違うようです。
●多汗症の症状が悪化する要因
前項では、発汗は脳の体温調節を担う部分や感情に関与する部分によって起こることが分かりました。
やはり、多汗症の症状も、体温上昇であったり、様々なストレスに起因することが多いようです。
・一般的な多汗症の悪化要因
- 体温の上昇や運動
- ストレス
一般的な多汗症は「体温の上昇/運動」が最も症状が悪化する要因だと言われています。2番目にはストレスが続きます。
・手や足の多汗症の悪化要因
- ストレス
- 熱や運動
反対に、手や足の多汗症に関しては「ストレス」が最も症状が悪化する要因で、次に体温の上昇/運動が来ることが多いと言われています。
もしかしたら、マンガに登場する手掌多汗症の方は、結構ストレスを溜めているのかもしれませんね…!